SDGsへの取組み

SUSTAINABLE DEVELOPMENT GOALS

持続可能な開発目標(SDGs)

薬樹株式会社は、真の「健康」は個人のみならず、社会、自然環境のすべてが満たされている状態であると考え、「健康な人・健康な社会・健康な地球」=「健康さんじゅうまる」という健康理念を掲げ、保険調剤薬局業を行っています。
安心して暮らせる地球社会、人や国の平等や平和を前提とした経済のあり方など、持続可能な社会を目指すことは企業の社会的責任を果たす上で、必要不可欠な事柄であります。また、大気汚染や海洋汚染、気候変動が、人間の暮らしや健康に与える影響は明らかで、私たちは、健康に関わる企業だからこそ地球環境の健康を啓発していく必要があると考えています。
2015年に国連にて採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」は、我々の健康理念の具体的な行動指針であり大きな目標でもあります。今後もSDGs達成に向けた具体的な活動を行ってまいります。

  • 再生可能エネルギー利用推進

    2017年12月末、再生可能エネルギーを主な電力源とする新電力会社に切り替えを完了しました。
    「電力小売の完全自由化」の施行を受け、薬樹薬局および本社・グループ子会社において、新電力への切り替えの検討を始めたのですが、新電力会社でも十分にコスト競争力があることから、切り替え自体には反対意見はありませんでした。 新電力会社を選定するにあたり、ポイントとなったのは、「安定供給」と「健康理念との親和性」です。安定供給に関しては、どこの電力会社を選択しても制度と仕組みで保障されています。 私たちの健康理念「健康さんじゅうまる」との親和性という点においては、「再生可能エネルギー」が大きな要素であったため、電力源の情報開示がなされていること、再生可能エネルギー割合が高いことを満たしていることが重要でした。 化石燃料の割合が高い電気を使えば、電気代はただのコストですが、再生可能エネルギー由来の電気を使えば、それは持続可能な社会への投資であり、お客様との関係構築に役立てることもできます。
    薬樹薬局および薬樹グループ各法人施設は、みんな電力/株式会社UPDATERと契約することで再エネ利用を推進していますが、更なる温室効果ガス削減に向けて、2021年9月には薬樹ウィル大和事業所、2022年2月にはプランドブラン/サプライチェーンセンターが企業向け再エネ100%プランである「ENECT RE100」にアップデートしました。
    また、2021年10月より個人向け再エネ100%プラン「みんなのプラン」の提供が始まったことを契機に、社員個々が気軽に再エネを利用することができるようになりました。

    「社員の再エネ利用、始まりました!」

    薬樹グループでは、店舗や事務所の再エネ利用に加え、社員の再エネ利用を応援するため、社員1人(1世帯)が利用を始めるごとにHP上に葉のマークおよび削減が見込まれる二酸化炭素量(約1,790kg/年間)を掲示することとしました。
    平均的な一般家庭の電気使用量を利用しています。

    CO2削減量が増えると、
    葉っぱが育ちます!
    1枚あたり年間約1,790kgが削減されます
    • Sさん

      会社(薬樹薬局)が電力会社を切り替えた際に、初めてみんな電力/株式会社UPDATERさんを知りました。 その時に再生可能エネルギーに興味を持ちましたが、自宅の電力を切り替えるまでには至りませんでした。 今回、社内報で「個人向け再生可能エネルギー100%プラン」のお知らせを受け、自宅引越しのタイミングと合っていたことから、みんな電力/株式会社UPDATERさんにお願いすることにしました。

    • Tさん

      2017年からみんな電力/株式会社UPDATERさんを通じて、再生可能エネルギーを主な電力源とする電気を使っていました。 既存のプランでも再エネ割合が高いので満足していましたが、2021年の秋から個人でも再エネ100%プランを選択できるようになり、今年2月に切り替え手続きをしました。 すでに再エネを利用している場合は使用量により電気料金が少し高くなるとのことでしたが、料金シミュレーションによると通年では大きな変化ではありませんでした。再エネ100%になり清々しい満足感があります。

  • 森を育てる“1 action for 1 tree”プログラムを
    実施しています。

    薬樹では、2015年より一般社団法人フォレストック協会が運営する「フォレストック認定制度」に基づくカーボン・クレジット(CO2吸収量クレジット)を取得し、国内の森林整備保全支援を行っています。 現在支援しているのは岩手県釜石市「釜石地方森林組合」が管理するフォレストック認定森林です。(2024年3月1日時点)

    “1 action for 1 tree” は、 森林の貴重な副産物であるカーボン・クレジットを取得することにより森林整備保全をサポートするプログラムです。 薬樹薬局では、皆さまがエコステーション活動またはプラスチック製薬袋の自主回収に参加される毎に、資源の種類に応じた単位ごとにフォレストック認定森林の1kgのカーボン・クレジットを適応し、 森林約 2.5 m2分の森林整備保全を1年間サポートします (これは木に換算すると1本の木を約1ヶ月間サポートすることに相当します)。 薬樹薬局の活動に参加することが、 日本の森やそこで育まれる生物を守っていくことにつながります。 人・社会・地球の健康に寄与するライフスタイルと持続可能な社会をまちの皆さまと共に創り上げること、これが私たちの願いです。

    釜石地方森林組合による整備 ( 間伐 ) の様子(画像提供:釜石地方森林組合)

    フォレストック認定制度は、カーボン・クレジット創出活動のうち、適切な森林管理によるCO2吸収量の確保に特化したクレジット認定制度です。 適切かつ持続的な森林管理と生物多様性保全が図られている国内森林を対象とし、持続的なCO2吸収量が確保の観点から、基準を満たした森林のみを認定森林として認定します。
    <参考>一般社団法人フォレストック協会 HP http://www.forestock.or.jp/

    資源の種類に応じた単位
    ペットボトルキャップ: 1,000個ごと
    使用済み家庭用天ぷら油: 1ℓごと
    プラスチック製薬袋: 100g(約16枚)ごと

  • 健ナビ(薬×食事×運動)

    単に薬を提供する処方せん屋ではなく、お客さまに健康になっていただく健康屋となることを目指し、まちの健康ナビゲーターとして「薬」「食事」「運動」の3軸でアプローチを行い、治療だけではなく病気の予防にも積極的に取り組んでいます。 具体的には、薬剤師は安全な薬剤服用をサポートするだけでなく、重複服用薬チェックや残薬管理を行う事で、不要な薬剤服用を防止しています。 管理栄養士は、疾病予防を目的とした食事・栄養アドバイスを行い、生活習慣病による薬剤服用を減らすことに貢献しています。
    また、医師監修のメディカル・ウォーキングの指導にも関わり、健康寿命を延ばすこと(寝たきり・認知症の予防)にも尽力しています。このようなアプローチは医療制度の持続性に大きく関わります。

  • ママ社員が働きやすい環境

    育児世代の女性が働きやすい環境の創出と、ママであることを活かした地域の方(特に母子)への健康サポートを目的とした店舗「薬樹薬局mammy店」を開設しました。 薬剤師は女性の比率が高いこともあり、薬樹グループでは従来より女性が働きやすい環境の整備に取り組んでまいりました。 育児短時間勤務制度はその一環で、育児休暇明け、子どもが3歳になるまで1日2時間までの短時間勤務を可能とする制度です。 しかし、店舗ではシフト調整が複雑になったり他のフルタイムで勤務している職員に気兼ねしたりと課題もありました。 mammy店ではこれらの課題も解決できることから、ママ社員が気持ちよく、また無理なく育児と仕事を両立してくれるものと期待しています。
    また、お客様、特に妊婦の方・育児をされている方に対しては、自身の妊娠・出産・育児の経験や気付きをもとにきめ細やかな服薬指導、健康アドバイスができます。 店舗にはおむつ交換台を設置、葉酸や排卵日・妊娠検査薬、子ども向けの飲薬補助商品等、 妊娠希望の女性やママさんに配慮しています。

  • 障害者雇用推進

    誰もが一人では生きていけないように、誰もが強さと弱さを併せ持つように、社会の根本が「つながり」と「共生」であるならば、むしろ、「障害」とは私たち自身の心の中に存在する「壁」なのかも知れません。 「健康さんじゅうまる」は薬樹グループが掲げるブランド・ステートメントです。 特例子会社薬樹ウィルでは、その中でも、「健康な社会:地域や人とのつながり、多様性の享受、公正なしくみ」の実現へ向け、具体的な社会課題として「障害者雇用の推進と自立支援」を掲げました。 できないことに着目するのではなく、個々の「できること」をどうやって伸ばすかということに注力し、自立して生きる力を養うことを目標に日々取り組んでいます。
    薬樹ウィル以外のグループ会社においても障害のある方を雇用しており、薬樹グループ全体での障害者法定雇用率は3.41%です。(2024年4月1日現在)

  • 企業の森

    協力葛巻町森林組合

    森林は、二酸化炭素を固定し酸素を生み出すだけでなく、水を蓄え栄養分を海にもたらす、しっかり根付くことで土砂崩れなどの災害を防止するなど、安全な暮らしや健康に欠かせない資源です。
    岩手県葛巻町に9ヘクタールの森林を保有し、地元の森林組合に整備を委託することで、健康な森林づくりに貢献しています。整備のため枝打ちや間伐された材は、薬樹薬局内の掲示板や外装などに使用するほか、日本最大の環境イベント「アースデイ東京」において、鉛筆づくりワークショップの材料として使用し、森林の役割や整備の大切さを伝える啓発を行いました。(アースデイ東京への参加は2011年~2021年の11年間です。)

  • エコステーション活動

    資源循環型社会を目指し、リサイクルを目的とした資源ゴミ回収を行うエコステーションを薬樹薬局の店頭で2008年から実施しています。

    1.ペットボトルキャップ

    協力進栄化成株式会社、認定NPO法人世界の子どもへワクチンを日本委員会

    ペットボトルキャップをリサイクル業者へ販売し、その収益を途上国のワクチン代として寄付する取り組みは、エコキャップ活動として皆さんもご存知のことと思います。 マイボトルを活用し使い捨てプラスチックの量を減らしながら、効率的なリサイクルのために、このような分別回収を積極的に利用してくださると年間で346万個(ワクチン換算:4,000人分)が集まります。 CO2削減量に換算すると約25,380kgとなります。(2017年度実績)

    回収実績
    2020年度:5952.5kg (2,976,250個)…ワクチン換算:2976人分
    2021年度:5349.8kg (2,674,990個)…ワクチン換算:2674人分
    2022年度:5365.3kg (2,682,650個)…ワクチン換算:2682人分
    2023年度:3271.1kg (1,635,550個)…ワクチン換算:1635人分

    ※2020年7月より回収量1kgあたり500個として算出しています。
    ※1,000個でワクチン1本分となります。
    ※キャップ500個を焼却すると3,150gのCO2が発生します。リサイクルすることで発生を抑えることができます。

    2.古着

    協力NPO法人テラ・ルネッサンス、特例子会社薬樹ウィル

    まだ着られる衣類に限定して回収し、リユース業者への売却。 その収益は国際人道支援を行うNPO法人へ寄付され、アフリカの内紛に巻き込まれた元こども兵の社会復帰支援や地雷除去などに役立てられます。 アフリカの内紛は、レアメタルや石油など限りある資源の奪い合いが原因となっていることが多いため、お客様や地域の方々に資源循環の認識を持っていただくことも私たちの役割です。
    年間でこども服が1,255着、成人用が段ボール39箱分集まり、 約175㎡の土地の地雷・不発弾撤去を支援(ラオス・カンボジア)、または元こども兵社会復帰支援センター350食分(ウガンダ)に相当する寄付をすることができました。(2017年度実績)

    2018年度実績:76箱
    約76の土地の地雷・不発弾撤去を支援(ラオス・カンボジア)
    元子ども兵社会復帰センターの給食152食分(ウガンダ)
    2019年度実績:53箱
    約53の土地の地雷・不発弾撤去を支援(ラオス・カンボジア)
    元子ども兵社会復帰センターの給食106食分(ウガンダ)

    ※本取り組みは、2020年2月をもって終了しました。

    3.使用済み天ぷら油

    協力株式会社ユーズ(TOKYO油田2017)

    「使用済み天ぷら油」のリサイクルは、海洋汚染防止に繋がる・空気汚染の少ないバイオディーゼル燃料へと生まれ変わる、など「暮らしや健康」と「地球環境」の繋がりを理解するわかりやすい事例でもあります。 集まった廃油は「TOKYO油田2017プロジェクト(株式会社ユーズ)」へお渡しし、バイオディーゼル燃料や石鹸にリサイクルされています。
    年間で4,900ℓが集まり、 CO2削減量に換算すると約10,490Kgとなります。(2017年度実績)

    回収実績
    2020年度:4,963ℓ (CO2削減量:10,620kg)
    2021年度:3,355ℓ (CO2削減量:7,170kg)
    2022年度:3,564ℓ (CO2削減量:7,620kg)
    2023年度:2,186ℓ (CO2削減量:4,670kg)
  • エシカル調達

    協力ワンプラネット・ペーパー協議会

    ファストファッション、コンビニ弁当を含むファストフードが、人・社会・地球の持続可能性を脅かす大きな社会問題となっているように、紙の業界でも、コスト重視の大量森林伐採により「ファストペーパー」が大きな問題となっています。 地球上では、毎年日本の面積ほどの森林が失われていくのに、安い紙だから捨てることに躊躇しない。 だから余計に紙が必要になる。そんな悪循環を放っておいていいはずがありません。 そこで、薬樹薬局では、2017年12月より、日本初のフェアトレード認証を取得した「バナナペーパー」を用いた名刺を導入いたしました。(年間使用枚数:約1万枚) また、社内表彰で用いる表彰状もバナナペーパー製となりました。 バナナペーパーは、原料調達から製造、輸送までのすべての行程において、SDGsを網羅 したサステナブル・プロダクトです。

    <参考>ワンプラネット・ペーパー協議会の「バナナペーパー」は、アフリカのザンビアという途上国で、バナナの収穫のたびに廃棄されるバナナの茎を原料としており、一般の紙と比較してはるかにサステナブルです。 製造工程においては、和紙の手漉き技術を取り入れた高品質の紙づくりにチャレンジし、直接・間接を含め500人の雇用を創出しています。 仕事を得たことで、親は密漁などの生物多様性を脅かす行為をしなくなりました。 子ども達は、工場の敷地内で環境問題を含めた教育を受けることができています。 もちろん、工場の動力は、太陽光、水力、バイオマスで賄う完全な再生可能エネルギーです。 その他にも、持続可能な取り組みを追求した結果、SDGs17項目すべてを網羅しています。 ※ワンプラネット・ペーパー協議会ホームページ https://oneplanetpaper.com/

  • パートナーシップ

    1つの企業だけで成し遂げられることには限界があります。他企業やNPO法人とお互いの得意分野でリソースを出し、協力して、社会課題に対応していくことで、より大きく持続的な成果を生むことができると考えています。
    エコステーションや企業の森、再生可能エネルギー推進などが、良い事例です。